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書籍検索東北の保育者たちに学び、備える
巨大地震が来る前にできること
子どもの命とともに保育者・
保護者をも守るものとは?
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2018年8月
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978-4-89464-255-3
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A5判
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152ページ
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1760円(本体1600円+税)
内容
今後30年以内の首都直下型地震の発生確率は70%、南海トラフ巨大地震は70~80%と言われています。本書は、6年間ボランティアを続けた名古屋短期大学の教員と学生による聞き取りを通して東日本大震災の教訓を学ぶ第Ⅰ部と、地震による津波被害が想定される愛知県弥富市の取り組みを紹介する第Ⅱ部で構成されています。命を守るための避難ルートや引き渡しのルール、備えておくべき物資、日常や楽しさを取り戻す大切さなど、くり返される災害を経て確認された新たな知見を、被災地の保育者からのメッセージとしてしっかり受け止めたいと思います。保育学生たちが現地での活動を通して「保育者とは何か」を胸に刻んでいくプロセスにも心揺さぶられます。
目次
はじめに
第Ⅰ部 東北の被災地から学ぶ
第1章 東北の保育者はどのように震災に立ち向かったか
1 東日本大震災とはどのような地震だったのか
2 宮城の保育者はどのように子どもたちを守ったか
3 原発と向き合う福島の保育者
4 被災した子どもと向き合う学童保育
第2章 震災後の子どもたちにはどんな支援が必要か
1 震災直後から1か月くらいまでの子どもたちの反応
2 震災がもたらす子どもたちへの影響
3 子どもたちへの支援
4 保護者・保育者への支援の大切さ
第3章 被災地と向き合った保育学生たち
1 保育学生によるボランティア─活動の概要
2 子どもたちの輪の中へ─活動開始
3 それでも保育者になる?
4 活動内容は自分たちで考えつくり出す
5 ボランティアの意義をめぐる葛藤
第Ⅱ部 保育は巨大地震にどう備えるか
第1章 南海トラフ巨大地震の被害想定と対策─弥富市の取り組み
1 南海トラフ巨大地震とは何か
2 東北の被災地に学び、動き始めた保育現場
3 市立保育所が作成した防災マニュアル
第2章 震災時に求められる保育施設の対応─短期・長期の両面から
1 命を守る
2 保育再開に向けて
3 日頃の備え
4 避難所の保育体制
第3章 保育施設の基準を見直す
おわりに
著者の略歴
野津 牧(のづまき)
東日本国際大学講師を経て2017年3月まで名古屋短期大学保育科教授。現在は、東海学園大学非常勤講師として「社会的養護」を担当。名古屋短期大学退職後は、国際ボランティアコーディネーターとして年3か月間はベトナムに滞在し、孤児院などでボランティア活動をする若者のサポート、東北、ベトナム、スウェーデンのスタディツアー・研修旅行の企画、(株)ノルディックエンタープライズの特別顧問としてスウェーデンの保育に関する講演活動などを行う。活動の様子は、ブログ「東南アジアで保育福祉ボランティア、北欧スタディツアー」を参照。
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