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ジャンル:

保育の理論・研究

保育の場で子どもの学びをアセスメントする

「学びの物語」アプローチの理論と実践

世界中の保育者たちを勇気づ
けた話題の書、待望の翻訳!

  • 発行日

    2013年6月

  • ISBN

    978-4-89464-193-8

  • 判型

    A5判

  • ページ数

    328ページ

  • 定価

    3520円(本体3200円+税)

内容

「学びの物語」を実践すると、子どもの「今」が浮かび上がり、保育が楽しく動き出す。カリキュラム「テ・ファリキ」に引き続いて生まれたこの新しいアセスメントの方法は、乳幼児の学びのとらえ方を大きく転換させるものだった。世界中の保育者たちを勇気づけた話題の書、待望の翻訳!
続編の『学び手はいかにアイデンティティを構築していくか』はこちらから。

目次

日本の読者の皆様へ
序文
第1章 アセスメントモデルの転換──7つの観点から新旧モデルを検討する
    1 何を目的にアセスメントを行うのか
    2 乳幼児期の大切な学びの成果とは何か
    3 どこに焦点を当てて教育的介入を行うのか
    4 どのように妥当性を確保するのか
    5 成長をどのようにとらえるのか
    6 どのようにアセスメントを行うのか
    7 実践者は何に価値を置いているのか
    8 小括──本書で提起する2つの問い
第2章 「学びの構え」の構造とそのとらえ方
    1 学びの構えの5領域
    2 様々な学びの場と構えを育む環境
    3 学びの構えの3つの次元──前景化と背景化
    4 小括──「進んでやろうとする」をいかに前景化するか
第3章 「関心をもつ」構えと「熱中する」構えとは何か
    1 モーゼズと動物たち
    2 サリーとクマのおもちゃ
    3 アランと扉プロジェクト
    4 ネルと女友だち
    5 4人はどのように「関心」と「熱中」の構えを育んでいったか
    6 事例から引き出されるアセスメントのガイドライン①~④
第4章 「困難ややったことがないことに立ち向かう」構えとは何か
    1 ジェイソンとマーブルペインティング
    2 メグと工作
    3 ダニーとスクリーン印刷
    4 3人はどのように「困難ややったことがないことに立ち向かう」構えを育んでいったか
    5 事例から引き出されるアセスメントのガイドライン⑤・⑥
第5章 「他者とコミュニケーションをはかる」構えと「自ら責任を担う」構えとは何か
    1 ロージーとごっこ遊び
    2 キリワイトゥトゥと年少の子どもたち
    3 ニックの「橋渡し」と「組織化」
    4 モリーとマイラの女友だち言葉
    5 5人はどのように「他者とコミュニケーションをはかる」構えと「自ら責任を担う」構えを育んでいったか
    6 事例から引き出されるアセスメントのガイドライン⑦
第6章 「学びの物語」アプローチの枠組み
    1 新たなアセスメントを実践する手がかりとしての9つのガイドライン
    2 子どもの学びを丸ごととらえる
      学びの構えの各領域の重なりと連続性をとらえる
    3 「問題点モデル」から「信頼モデル」への転換──ブルースの「学びの物語」
    4 いかに学びを読み取るか──「学びの物語」の4つのD
    5 小括──枠組みは実践の場において変更が加えられていく
第7章 「学びの物語」アプローチの実践プロセス① 学びをとらえる
    1 子どもを信頼し、そのやっていることに焦点を当てる
    2 それぞれの場における学びの機会や保育プログラムを反映して観察する際の視点を構造化する
    3 視点の前景化と背景化の実際
    4 小括──様々な保育の場における学びのとらえ方の独自性と共通性
第8章 「学びの物語」アプローチの実践プロセス② 話し合う
    1 学びの構えの構造をとらえる視点の一致を目指す
    2 ここで価値あるとされる学びとは何かを子どもたちに伝える
    3 子どもたちは自分たちの学びをどうとらえているかを探究する
    4 家族を巻き込む
    5 小括──1日の疲れを忘れさせる温かな話し合い
第9章 「学びの物語」アプローチの実践プロセス③ 記録をつくる
    1 なぜ記録づくりに取り組むのか
    2 記録づくりが学び手にとって不可欠なものとなるにはどうしたらよいか
    3 自分たちに合ったアセスメントの書式を作り出す
    4 小括──学びの外側から内側へ
第10章 「学びの物語」アプローチの実践プロセス④ 次にどうするか判断する
    1 成長を追跡し次にどうするか判断する──ロージーとヒューゴーの場合
    2 応答という形の判断
    3 学びの構えと学びの場とを合わせて計画する
    4 小括──計画づくりの豊かで複雑なプロセス
第11章 「学びの物語」の旅路
    1 乳幼児期の学びの成果に関わる5つの論点
    2 複雑さをありのままとらえつつ、いかに説明責任の果たすか
    3 アセスメントモデルの転換に取り組む実践者をどう支えるか
    4 小括──「学びの物語」のさらなる対話と発展へ向けて
解説

著者の略歴

マーガレット・カー Margaret Carr
ワイカト大学教育学部教授。主な著書(いずれも共著)に、Understanding the Te Whariki Approach: Early years education in bractice, Routledge, (2013), Learning Stories: Constructing Learner Identities in Early Education, SAGE Publications, (2012), Learning in the Making: Disposition and Design in Early Education, Sense Publishers, (2010)など。

大宫勇雄(おおみやいさお)
福島大学人間発達文化学類教授。主な著書に、『子どもの心が見えてきたー、学びの物語で保育は変わる』(共著、ひとなる書房、2011年)、「学びの物語の保育実践』(ひとなる書房、2010年)、『保育の質を高める-21世紀の保育観・保育条件・専門性』(同前、2006年)など。

鈴木佐喜子(すずきさきこ)
東洋大学ライフデザイン学部教授。主な著書に、『乳幼児の「かしこさ」とは何か一一豊かな学びを育む保育・子育て』(大月書店、2010年)、『時代と向きあう保育(上・下)』(ひとなる書房、2004年)、「現代の子育て・母子関係と保育』(同前、1999年)など。

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