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保育の読み物

レンガの子ども

人間は弁償できない。
だからこそヤジエに来たのだ

  • 発行日

    2009年8月

  • ISBN

    978-4-89464-141-9

  • 判型

    四六判

  • ページ数

    232ページ

  • 定価

    1760円(本体1600円+税)

内容

死者五千余人と空前の被害をもたらした伊勢湾台風――濁流にのまれた底辺の町ヤジエに、東京から二人の若い保育者が向かう。「人間は弁償できない 生命を大切にし合いながら 平和で幸せな生活を送れるように」「雨にも風にも負けない、心もからだもじょうぶな子ども、レンガのように強い子どもに」と願い、青春のすべてをかけて格闘するその姿は、「ぶんなぐり保母」現ると、マスコミをも驚かし、全国民に感動と希望を与えた。保育は、何のために、誰によって、どのようにして、創られてきたのか――子どもの危機、保育の危機が叫ばれるいま、いよいよ輝きを増して甦る、待望の書。

目次

序にかえて
第1章 「レンガの子ども」の誕生
 空前の台風被害
 あすのために、私の台風体験記
 ヤジエセツルメント保育所の誕生
 二人の生活
 再びヤジエの子どもたちとともに
 保育条件
 子どもの現実から保育方針を立てる
 ぶんなぐり保育
第2章 「レンガの子ども」の実践
 「レンガの子ども」を出すにあたって
 お母さんのつくったぞうきん
 オモチャあおかしを持ってきたら?
 運動会 うんどうかい ウンドウカイ
 本の係を決めよう
 ドロンコになったズボンを だれが洗うのか
 三百円ものがたり
 おれたちで まきわろう
 鉄のやくそく
 及川先生の病気
 先生の代わり
 お願い
 三百円ものがたり 続き
 ぶんなぐられたはなし
 お別れ
第3章 支えあい、育ちあう
 「レンガの子ども」と母親――連絡帖より
 「ほんとのほいくえん」をつくろう
第4章 明日に続く物語り
 愛知の保育・研究・運動の原点
 「レンガの子ども」から五〇年、いま思うこと
 「レンガの子ども」を知らない人たちへ
 保育者への恋文――レンガから私たちが引き継ぎたいこと
 「ぶんなぐり保母の失恋」の話から
 伝え合いとは、それぞれの人格を尊重すること
 仲間であることを引き継ぐ
あとがき

著者の略歴

河本ふじ江(かわもとふじえ)
1934年東京都生まれ。東京都品川区、緑の家保育園に勤務。1960年伊勢湾台風災害地での保育にあたるため、名古屋に転居。ヤジエセツルメント保育所での保育にあたる。その後、みどり子どもセンター、みよし保育園園長、ほしざき保育園園長を経て、現在社会福祉法人名南子どもの家理事長。名古屋短期大学、三重大学教育学部、みずほ短期大学講師。日本ホリスティック乗馬協会げんき牧場会員。

原田嘉美子(はらだかみこ)
1934年岩手県生まれ。東京都北区、豊川保育園勤務。1960年ヤジエセツルメント保育所へ。その後、井戸田愛児園勤務。70年体調を崩し保育現場から退く。暁女子短期大学非常勤講師を続ける一方で、華道、民舞、三味線などを独創的に極め、海外へも披露・交流を行う。

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