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ジャンル:

保育の理論・研究

「教育」からの脱皮

21世紀の教育・人間形成の構図

著・編: 汐見稔幸

21世紀の人間形成と
それを支える仕組みづくりとは?

  • 発行日

    2000年11月

  • ISBN

    978-4-89464-044-3

  • 判型

    四六判

  • ページ数

    280ページ

  • 定価

    1980円(本体1800円+税)

内容

21世紀の時代と歴史をふまえた人間形成のテーマとそれを支える仕組みづくりとは? そしてそれはやはり「教育」と呼ばれるべきか。

目次

はじめに
第1部 二一世紀の学力観
   Ⅰ 「学力低下」の本質と時代の求める新たな学力
    1 日本の子どもの人間形成上の課題
    2 古い時代の学力へのこだわりと「学力低下」の本質
    3 「学力」概念の歴史性
    4 多文化共生時代の学力と総合学習
   Ⅱ 日本の子どもの人間形成上の課題
    1 自分という存在を深く肯定することの意味
    2 自分で自分の人生を選択する力を育てる
    3 〈解を自分でつくる力〉を育み〈自分の考え〉を持てる
    4 子どもが育つ場を根本から見直す――地域社会の役割
    5 情報に操作されるのではなく情報管理の主体を育てる
    6 真性の文化の深みを多様に体験する
    7 家庭の役割の再検討
   Ⅲ 多文化共生型の学力形成と総合学習
    1 戦後の「総合学習」的実践に学ぶ
    2 総合学習はどういう質の教育か
   Ⅳ 基礎学力概念の再検討――単純な鍛練主義をのりこえて
    1 「基礎学力」とは何か
    2 基礎学力の普遍主義的発想と社会的発想
    3 読み書き計算能力と知的能力
    4 変容する社会と文化のなかで
第2部 「教育」からの脱皮
   Ⅴ 「教師」からの脱皮
    1 教師は”親”、教室は”家族”
    2 〈学び〉の組織者、誘導者として
    3 〈教師〉の型からの脱皮を
   Ⅵ 子どもは教室で何を学んでいるか
    1 自分のクラスの見えにくさ
    2 教師の発する非意図的メッセージ
    3 「学び」を規定する六つのメッセージ
    4 「学び」を基軸とした研究を
   Ⅶ 授業の類型化の試み
    1 「授業」を一般論で論じることのむずかしさ
    2 授業の諸類型
    3 四つの類型から授業実践をみる
   Ⅷ 〈学び〉の授業のさまざまな可能性
    1 〈あそび〉と〈学び〉の同一性の追求
    2 教育の土台を〈生活〉におく
    3 「探偵団」で新たな知的活動のスタイル
    4 ひとつのテーマを一年間かけて学ぶ
    5 劇を教育の手法に取り入れる
第3部 家庭・学校・地域の未来
   Ⅸ 現代の家族問題と「心の教育」――中教審「中間報告」と「父性の復権」論をめぐって
    1 「家庭の教育力の向上」は自明の理か?
    2 林道義「父性の復権」の問題点
    3 「父性の復権」論への批判
    4 「心の教育」のための新たな実践の試み
   Ⅹ 柔らかな開放形のシステムづくりを――学校経営の哲学について
    1 学校は変わるし、変えられる
    2 学校改革の三つの原則
    3 開放系のシステムづくり
    4 理念づくりを優先するのでなく
   Ⅺ 学校を地域に開く
    1 親から子を託されるということ
    2 現代の親の子育ての困難を深く知る
    3 新しい生き方を模索する場を地域に
    4 少子化がもたらす地域の変容
    5 地域づくりは自治の精神によってこそ
あとがき

著者の略歴

汐見稔幸(しおみとしゆき)
東京大学名誉教授、前白梅学園大学・同短期大学学長。元東京大学教育学部附属中等教育学校校長。専門は教育学、教育人間学、育児学。

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