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書籍検索日本の保育労働者
せめぎあう処遇改善と専門性
内容
保育新制度を揺るがす保育士不足問題を読み解く基礎研究。保育労働の歴史と現状を、実践現場に分け入る地道な調査・インタビューを通して保育者の内発性と外的条件の両面から丹念に描き出すことで、保育者の専門性を形作るものは何かを問う。
目次
発刊にあたって
序章 政策課題としての保育労働研究の意義
第1節 保育労働研究の到達点
第2節 政策課題として浮上する保育労働力問題
第3節 保育の質問題としての保育労働問題
第4節 揺らぐ現代の保育労働者─低賃金、不安定雇用、低い自己評価
第5節 保育労働研究の課題によせて
第1章 戦前の保育労働者状態と社会的地位
はじめに─なぜ戦前の保育者実態を研究の対象とするのか
第1節 戦前の託児所を担った保育者の実態
第2節 戦前の保育者の社会的地位─賃金比較から見えてくるもの
第3節 戦前の保育者の社会的地位が低位であった理由
おわりに─戦前の保育者研究が今日に語りかけるもの
第2章 北海道保育者調査に見る現代の保育労働者状態
はじめに
第1節 調査の概要と調査回答者
第3節 非正規雇用の増加
第4節 やりがいの一方での低賃金
第5節 人手不足の保育現場と健康問題
第6節 労働条件や仕事に関する悩み・不満
まとめにかえて
第3章 保育者の職務内容と知識・技能習得過程
はじめに
第1節 調査対象と調査方法
第2節 保育者の職務内容と保育者に必要となる知識・技能
第3節 OJTによる保育者の知識・技能習得
第4節 Off-JTによる保育者の知識・技能習得
おわりに
第4章 ライフヒストリーに見る保育者としてのキャリア形成
第1節 研究の視点と分析の方法
第2節 I先生の語りからたどる保育者としての歩み
第3節 I先生のキャリア形成の転機を探る
第4節 保育者のキャリア形成を支えるもの
まとめとして
あとがき
著者の略歴
垣内国光(かきうちくにみつ)
明星大学人文学部教授。専門は、子ども家庭福社論、子育て支援論、保育労働者問題。
単著に、「プロの保育者してますか?』(2008年、かもがわ出版)、「民営化で保育が良くなるの?』(2006年、ひとなる書房)、編者に、「保育に生きる人びと』(2011年、ひとなる書房)、「保育者の現在』(2007年、ミネルヴァ春房)、「社会福祉労働の専門性と現実』(2002年、かもがわ出版)、「社会福社の利用者負担を考える』(1993年、ミネルヴァ普房)ほか多数。
義基祐正(よしもとゆうせい)
日本工学院八王子專門学校非常勤講師、近畿大学豊岡短期大学非常勤講師、小平市スクールソーシャルワーカー。専門は、保育問題、社会福祉。
共著に、「保育に生きる人びと』(2011年、ひとなる書房)、ほか。
川村雅則 (かわむらまさのり)
北海学園大学経済学部教授。専門は、労働経済、社会政策。
共著に、『ブラック企業に負けない!学校で労働法・労働組合を学ぶ』(2014年、きょういくネット)、ほか。
小尾晴美(おびはるみ)
東京学芸大学・大正大学・日本福社教育專門学校非常勤講師。専門は、社会政策論、労働社会学。
共者に、「変化の中の国民生活と社会政策の課題』(2015年、中央大学出版部)、「公務員改革と自治体職員』(2014年、自治体発社)、ほか。
奥山優佳(おくやまゆか)
東北文教大学短期大学部准教授。専門は、教育学(幼児数育)、特に保育者論・幼児理解。
共者に、「子どもと共に学びあう演習・保育内容総論」(2014年、みらい)、「実暖理解のための保育内容総論』(2011年、大学図書出版)、ほか。
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