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現代と保育77号

保育の中の「集団」を考える

保育の中の「集団」を考える

  • シリーズ

    現代と保育
  • 発行日

    2010年7月

  • ISBN

    978-4-89464-149-5

  • 判型

    A5判

  • ページ数

    176ページ

  • 定価

    1320円(本体1200円+税)

内容

どの子もかけがえのない子ども時代を豊かに生きられるように
今、保育はなにができるだろうか

◎ 子ども・家族・地域・保育をめぐるリアルな実態から出発する視点
◎ 明日の保育が楽しみになる生き生きとした実践記録と最新の研究論文
◎ 立場や専門をこえて1つの問題をみんなで考える誌上「対話のひろば」

目次

特集 保育の中の「集団」を考える

子どもが安心して育っていける環境がどんどん切り崩される中、保育園・幼稚園での集団保育が果たす社会的役割がますます重要になってきています。一方で「一人ひとりに手がかかり集団どころではない」「バラバラだったクラスがまとまっていくというのは‘感動’だし、ほっとする。でも子どもたちにとっては、どんな意味があるのだろうか」「みんなで同じことしなくちゃいけないのかなぁ。そういうのって私自身、正直言って苦手です」など、とらえ方の違いや、実践上の悩みが集中するテーマでもあります。みんなで考え学べる実践の基本とともに、「集団づくり」の歴史をふまえ、今後に向けた課題も整理してみました。

巻頭論文 私とあなたと私たち
――「粘土と鋳型」から「編み目と編み物」へ
岩川直樹 埼玉大学

実践(1)友だちを求める0歳児 許し合える5歳児
――共に暮らす中で育つ仲間関係
射場美惠子 元村松保育園・元大谷大学短期大学部

実践(2)「やりたい気持ち」があふれ出る
――一斉ではない「設定保育」の形
大井佳子 元木の花幼稚園・金城大学

実践(3)おとなの育ち合いを保育の中心にすえる
――「何を言ってもいいんだよ」の文化を引き継ぐ
田丸あけみ アトム共同保育園職員
南英介 同園卒園児保護者

問題提起 「自分づくり」のアンサンブルとして形成される「生成する子ども集団」
――喜びと希望に開かれた「集団づくり」の課題と可能性
加藤繁美 山梨大学

追悼 神田英雄さんから学んだこと 引き継ぐこと
心の中に住む人 岩田れい子 東京・豊洲保育園
子どもの事実から学ぶ 伊藤シゲ子 愛知・たんぽぽ保育園
保育者の中に生きた人 鈴木牧夫 玉川大学
子どもの育ちと実践の手だてをつないでくれた人 宮里六郎 熊本学園大学

対話のひろば 発達観の探究 子どもの育ちの「不確かさ」と向き合う発達観
――日本の発達研究の歴史から 前田晶子 鹿児島大学

連載「保育」の実践と概念をより豊かに 「一緒に食べる・おいしく食べる・楽しく食べる」を検討する④
自分で決める 自分で動く 加用美代子 京都橘大学

人とつながるたてもの通信(4)保育園は地域のみんなの財産 企業組合 とも企画設計

連載 私たちのポートフォリオづくりへの挑戦(6)
記録はうしろにあるもの 鈴木眞廣 富津市・和光保育園
「学びの物語」に欠かせない三つのカンシン 森眞理 港区・東洋英和幼稚園

連載 今日の保育 ついつい立ち話(14)この子たちを、この親たちと共に
――学童保育指導員としての私の原点
早乙女勝利 文京区・窪町育成室

連載 みんなが気持ちいい保育園(8)子どもたちは生活にあそびに忙しいのです!
長谷川佳代子 熊谷市・NPO法人親子でつくる子育ての会わらしべの里

連載 ラジオの時間 保育・子育ての素朴なギモン⑩『目に見えないけどいる!』って、どういうこと?
富田昌平 中国学園大学

ずいそう もう一歩、歩み寄った家庭支援を
――貧困で悲しむ子どもを一人でも減らすために 塩野寛 横山市立学校事務職員
保育者にすすめたいとっておきの本(17)『ボローニャ紀行』井上ひさし 山本健慈 和歌山大学
子どもとあそぶえほん(10)はじめてのおとまり 磯崎園子 絵本ナビ編集長
新・たまには映画でも(10)下妻物語 中西新太郎 横浜市立大学

著者の略歴

雑誌『現代と保育』――1978年の創刊以来、保育を必要とするすべての子どもと保護者のために、社会の責任において適切な保育の場を保障させること。そこにおける保育の営みについて、すぐれた実践と諸科学の成果に依拠して、新しい保育の理論と実践論を追求すること。なにより、保育従事者の専門性の向上や成長する喜びに資するものでありたい、という3つが本誌の主たる方針。

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