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保育の理論・研究

保育的発達論のはじまり

個人を尊重しつつ、「つながり」を育むいとなみへ

著・編: 川田学

2021年度日本保育学会
保育学文献賞受賞!

  • 発行日

    2019年8月

  • ISBN

    978-4-89464-268-3

  • 判型

    A5判

  • ページ数

    248ページ

  • 定価

    2200円(本体2000円+税)

内容

2021年度日本保育学会保育学文献賞受賞!

長い間、「発達」は保育の目標だった。現代も、保育にとって「発達」は大切な視点だが、「発達」を受けとめる社会のほうが、だいぶ変わってきた。「つながり」がほどけた孤立した子育ては、いやおうなく発達を「うちの子」の能力に向かわせる。不透明感のある未来がちらつき、保育も子ども個人を強くするしかないのかと、悩んでいるようにみえる。しかし、社会と子どもの間に立って、子どもの視点を代弁し、社会のあり方を問うてきたのが保育だ。保育の可能性と魅力は、いつも新しい「つながり」をつくりだす実践にある。個人を尊重しつつ、個人を超えるいとなみへ。保育がその真価を発揮するための、保育的発達論のはじまり──。

目次

 序章 「個人」を尊重しつつ、「個人」をこえるいとなみへ
第1部 子どもの「主体性」とは何か
 1章 子どもはどう「自己決定」しているか
 2章 保育のなかでとらえる主体性
第2部 子どもの「主体性」はどう育つか
 3章 人間の赤ちゃんが〝未熟〟であることの意味
 4章 してもらう、する、してあげる、させてあげる
第3部 「子ども観」「発達観」の変遷と私たち
 5章 子ども観をさかのぼる
 6章 「発達」と社会の歩み
 7章 「発達」と社会のいま
第4部 発達をみる目をひろげる──イヤイヤ期とブラブラ期
 8章 「年齢」と発達
 9章 「参加」の視点からみる発達観
 10章 つながりアウトカムとしての「ブラブラ」
第5部 「保育」と「発達」を結びなおす
 11章 つながりを育むいとなみ
 12章 保育の「あそび」とは何か
 13章 保育の公共性
 14章 「信頼」の中間共同体
あとがき

著者の略歴

川田学(かわた まなぶ)
1973年東京都生まれ。北海道大学大学院教育学研究院准教授。博士(心理学)。専門は発達心理学、保育研究。近年は、沖縄地方や瀬戸内地方など各地の保育現場をまわり、保育と地域との関係史を学んでいる。

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