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海外の保育・教育

デンマークの人づくり

個性に応じた社会参加を支援する

学び、働き、楽しむを支える
青年期教育・若者支援の現在地

  • 発行日

    2024年12月17日

  • ISBN

    978-4-89464-310-9

  • 判型

    A5判

  • ページ数

    224ページ

  • 定価

    2,420円(本体2,200円+税)

内容

学習困難、不適応、貧困、障害……。インクルーシブ教育先進国といえども、学校からの巣立ちをひかえ、立ちすくむ若者たち。だれもが個性を発揮できる社会は、いかにしてつくられるのか。変わり続ける国デンマークの20年余にわたる教育改革を跡づけ、若者たちに伴走する人びとの肉声と思想にせまる。

前著『転換期と向き合うデンマークの教育』(2017年刊)に続く共同現地調査レポート。

12月17日頃発売予定です。ぜひ書店様、ネット書店様からご予約ください。発売日以降は本ホームページからもご購入可能です。

目次

第1章 デンマーク教育改革・再考
 第1節 2015年国民学校改革について
 第2節 EUD10について
 第3節 若者の移行支援の仕組みの改革

第2章 KUI――デンマークの新しいガイダンスシステム
 第1節 キャリアガイダンス
 第2節 2019年秋―ロドヴァ市の若者センター訪問
 第3節 2022年3月―カーステンのオンラインインタビュー
 第4節 2023年9月―ホイエ・ターストルップ市のKUI
 第5節 青少年の教育と職業の選択についてのガイダンスに関する省令
 第6節 UUとの比較から見るKUIの特徴と目指すもの

第3章 KUIに関連する法律
 第1節 25歳未満の若者に対する市の取り組みに関する法律
 第2節 積極的な雇用介入に関する法律
 第3節 コンタクトパーソン

第4章 若者を社会につなぐ新しい道の模索――FGU(準備基礎教育)の創設
 第1節 前身としての生産学校
 第2節 FGU創設の背景と政党間合意
 第3節 FGUの制度
 第4節 FGUNordについて
 第5節 まとめ

第5章 デンマークのインクルーシブ教育――「障害者の権利に関する条約」を手掛かりにして
 第1節 障害者の権利に関する条約から見たインクルーシブ教育
 第2節 デンマークのインクルーシブ教育と障害に対する理念
 第3節 まとめ

第6章 発達障害のある人の就労支援――デンマークのSTU、日本の就労移行支援事業
 第1節 STU―特別に組織された青年期教育法
 第2節 STUの事業所における聞き取り
 第3節 デンマークにおける発達障害者のIT教育・就労支援について
 第4節 日本のニューロダイバーシティ
 第5節 発達障害の人たちの就労支援
 第6節 まとめ

第7章 誰もが共に生きる権利を求めて――障がいのある息子と共に
 第1節 リーベアドとは―平等
 第2節 デンマークから学んだこと

第8章 若者支援に尽くしたカーステン・ボトカー氏の回想

著者の略歴

谷 雅泰(たに まさやす)……はじめに、第1章、第4章、第8章(訳)、おわりに
広島県呉市出身 福島大学理事・副学長(教育・学生担当)
日本教育学会、日本教育政策学会、日本教育行政学会、教育史学会 など所属
主要業績
谷雅泰「1879年教育令のもとで学務委員に就任した民権運動活動家をめぐって――岩手県の事例」『地方教育史研究』41、2020年、1-19ページ
共著『3・11と教育改革』かもがわ出版、2013年
谷雅泰「震災から8年――福島の現在、そして未来へ」『教育』1月号、2019年、83-90ページ

青木真理(あおき まり)……第2章、第3章、第6章、おわりに
三重県名張市出身 福島大学人間発達文化学類附属学校臨床支援センター教授
日本心理臨床学会、福島県臨床心理士会、福島県公認心理師会 など所属
主要業績
青木真理『スクールカウンセラーのための仕事術――はじめて学校で働くための手引き』明治図書、2024年
青木真理「切れ目ないキャリア形成支援についての一考察」『福島大学学校臨床支援センター紀要』第8号、2023年、11-19ページ
青木真理編著『風土臨床:沖縄との関わりから見えてきたもの――心理臨床の新しい地平をめざして』コスモス・ライブラリー、2006年

髙橋純一(たかはし じゅんいち)……第5章、おわりに
鹿児島県鹿屋市生まれ 山形県東根市育ち 福島大学准教授
日本特殊教育学会、日本認知心理学会、障害学会 など所属
主要業績
Takahashi, J. et al. (2023). Diversity of aphantasia revealed by multiple assessments of visual imagery, multisensory imagery, and cognitive style. Frontiers in Psychology, 14, 1174873.
髙橋純一他「態度の評価成分と感情成分が障害者との交流意識に及ぼす影響」『人間環境学研究』17、2019年、51-57ページ
Takahashi, J. et al. (2014). Differences in the efficiency of pattern encoding in relation to autistic-like traits: An event-related potential study. Journal of Autism and Developmental Disorders, 44, 2895-2907.

石川弘美(いしかわ ひろみ)……第7章、おわりに
福島県福島市出身
福島市手をつなぐ親の会、福島市自閉症児・者親の会、全国障害者問題研究会 所属
重度知的障がいと自閉スペクトラム症のある1児の親。放送大学心理と教育コースを受講しながら、障がい者団体などでボランティア活動をしている。

カーステン・ボトカー(Carsten Bøtker)……第8章
教員、若者カウンセラー、地域カウンセラーなどを経て、2004~19年西地区若者教育ガイダンスセンター所長、2019~22年ロドヴァ市教育ガイダンス部門長を務めた後退職。市民裁判員・陪審員、後見人、コンタクトパーソンなどの様々な社会貢献活動を継続。

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