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福祉・そのほか

母さんが死んだ[新装増補版]

しあわせ幻想の時代に

著・編: 水島宏明

最後のセーフティネットを
めぐる社会のあり方を世に問う

  • 発行日

    2014年2月

  • ISBN

    978-4-89464-204-1

  • 判型

    四六判上製

  • ページ数

    416ページ

  • 定価

    1980円(本体1800円+税)

内容

1987年、3人の子を持つ母親が餓死した。母子家庭がゆえの経済的困難、福祉行政の冷酷な対応。徹底して真実を描き出した衝撃のルポ刊行から24年。生活保護を巡る社会のあり方を再び世に問う。

目次

プロローグ 母さんが死んだ
第Ⅰ部 ある母親の人生
 1章 誠実なる熱心
    春の嵐/母子家庭としての再出発
 2章 ほころび
    生活保護の打ち切り/生きがい/狂い出した歯車
 3章 赤信号
    登校拒否/歯車のきしみ/夢/借金苦
 4章 最後の望み
    拒まれた生活保護/衰弱/餓死/遺児の話
 5章 波紋
    殺到する告白/行政は責任を否定
第Ⅱ部 巨大なカラクリ
 1章 生活保護の実状
    起こるべくして……/法の精神
 2章 大きな転換
    「適正化」という名の切捨て/「臨調・行革路線」/札幌市の場合
 3章 広がるギャップ
    増える母子家庭/地方のひずみ
 4章 国民の意識
    “監視”/“性悪説”/忘れられない声
第Ⅲ部 やさしさとイマジネーション
 1章 1年半後
    「警告」/行政は変わらず/あるケースワーカーのこと
 2章 私たちに問われるもの
    事実を明るみに/ともに時代を生きるものとして
復刊にあたって―生活保護制度の危機に

著者の略歴

水島宏明(みずしまひろあき)
法政大学社会学部教授。1957年北海道生まれ。1982年札幌テレビ放送に入社。1988年~92年、NNNロンドン特派員、1998年~2003年NNNベルリン支局長。2003年、日本テレビ放送網入社、「NNNドキュメント」ディレクター兼解説委員などを務める。2008年、芸術選奨・文部科学大臣賞受賞。2012年3月、日本テレビ退社。ディレクターとして制作にたずさわった番組、札幌テレビ制作「母さんが死んだ~生活保護の周辺」は、ギャラクシー賞(87年度)、地方の時代優秀賞(88年)、世界テレビ映像祭海外審査員賞(88年)等を受賞した。

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